秋篠宮皇嗣妃殿下のおことば 「第24回結核予防関係婦人団体中央講習会」開講式

秋篠宮皇嗣妃殿下お言葉 令和二年二月十二日(水)

KKR ホテル東京

第二十四回結核予防関係婦人団体中央講習会開講式


本日、「第二十四回結核予防関係婦人団体中央講習会」の開講式にあたり、全 国からお集まりの皆さまにお会いできましたことを、大変うれしく思います。 日本の結核は、以前は患者数が多く、「国民病」とも呼ばれていました。そう した状況の中で、多くの方々のご尽力により、日本の結核罹患率は著しく減少 しました。しかし、一昨年も、国内で一万五千人以上が新たに結核を発症し、 二千人以上が結核で亡くなりました。結核罹患率は人口十万人あたり十二・三 で、未だに欧米先進国より高い水準です。その理由の一つとして、高齢になっ て免疫機能が弱まり、若いころに感染した結核を発症する人が多いことが挙げ られます。 また、一昨年は、十歳から二十九歳の若い世代で新たに結核を発症した患者 数が増加しました。若い世代の結核患者には外国で生まれた人が多く、二十代 で新たに結核を発症した患者に占める外国出生者の割合は、七割を超えていま す 世 。 界では、世界保健機関の推定によると、一昨年に、約一千万人が結核を発 病し、約百五十万人が亡くなりました。 世界の結核罹患率は、人口十万人あたり約百三十と、日本の十倍以上です。 そして、世界では約四十万人が、多くの薬が効かない多剤耐性結核でした。普 通の結核は約半年間薬を飲み続ければ治りますが、多剤耐性結核の治療はずっ と困難になります。 結核予防関係婦人団体の皆さまは、全国各地で、結核や、COPD( 慢性閉塞 性肺疾患) をはじめとする生活習慣病などの正しい情報を伝える活動、被災地の 人々の健康支援にも取り組んでこられました。また、カンボジアのボランティ ア活動で結核患者を訪問するために使われる自転車を贈られたと伺いました。 皆さまが、国の内外での結核対策を支えてくださっていることを、心強く思っ ております。 これからの講習会では、結核の診断、外国生まれの結核患者の症例などの講 演や、班別討議がおこなわれます。皆さまの貴重な経験や情報を交換し、今後 の活動へつながる機会となりますことを期待しております。 皆さまが、健康を大切にされながら、これからも、結核予防の活動を積極的 に推進され、広く人々のために力を尽くされますことを心より願い、開講式に 寄せる言葉といたします。

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